中古住宅を買うとき、「購入費とは別に、リフォーム費用をいくら残しておけばいいのか」は悩みやすいポイントです。
わが家が購入したのは、築約13年の中古戸建て。建物は全体的にきれいでしたが、壁紙の剥がれや床の傷があり、そのまま住むのではなく、入居前にリフォームする前提で考えていました。
実際に行ったのは、クロス張り替え・床のシリコンコーティング・間仕切り工事の3つです。見積資料で確認できる総額は、第1期979,605円+第2期800,000円=1,779,605円(約178万円)でした。
この記事では、わが家が何を実施し、なぜ高額になりやすい水回りを見送ったのか、実際に満足度が高かった工事、相見積もりと価格交渉で意識したことまで紹介します。
先に結論を言うと、中古住宅のリフォームは「全部きれいにする」より、入居後では施工しにくい場所と、家族の満足度が大きく上がる場所を優先する方が、予算を使いやすいと感じました。
中古住宅の入居前リフォーム費用は約178万円
わが家の入居前リフォームは、2回の工事に分かれています。
| 区分 | 主な内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 第1期 | クロス関連、1・2階フローリング全面のシリコンコーティング、既存コーティングの下地処理など | 979,605円 |
| 第2期 | 間仕切り、引き戸、追加クロス、電気工事など | 800,000円 |
| 合計 | 入居前リフォーム一式 | 1,779,605円 |
購入前には、クロス約120万円、床コーティング約30万円、間仕切り約60万円のほか、キッチン約200万円、トイレ2基約80万円も想定していました。
ただし、これは当時の自分なりの概算です。工事範囲、建物面積、材料、下地の状態、地域、施工時期で価格は変わるため、一般的な相場と同じものではありません。
予算上限を先に決めて全体を削るのではなく、工事ごとに「今やる必要があるか」「入居後でもできるか」「家族の満足度が上がるか」を整理しました。その結果、状態の良かったキッチンやトイレは残し、クロス・床・間仕切りに絞りました。
水回りリフォームを見送った理由
中古住宅では、キッチン・浴室・洗面・トイレをまとめて新しくしたくなります。しかし、わが家の場合は前の所有者が丁寧に使っており、築年数相応の汚れはあっても、入居前に交換しなければ暮らせない状態ではありませんでした。
そこで、水回りは故障や使い勝手の悪化が出た段階で更新する方針にしました。使える設備まで一度に交換しなかったことで、限られた予算を「入居前にやる価値が高い工事」へ回せました。
最も満足度が高かったのはクロス張り替え
3つの工事の中で、最も「お金をかけてよかった」と感じたのはクロス張り替えです。
理由は、単に壁がきれいになったからではありません。前の家のクロスが剥がされ、自分たちが選んだ壁紙に変わっていく途中で、初めて「ここは自分たちの家なんだ」と実感できたからです。
転勤族として複数の賃貸住宅で暮らしてきたわが家にとって、住まいにはどこか「仮の家」という感覚がありました。中古住宅も、購入しただけでは前の所有者の家という印象が残ります。クロスを自分たちで選ぶ作業は、その家を自分たちの暮らしに合わせ直す工程でした。
寝室は和柄の黒と白を組み合わせた
寝室には、同じシリーズの和柄で、黒基調と白基調のクロスを使いました。ドアから見て正面・手前側・天井を暗い色、左右を明るい色にしています。
奥行きを感じやすくする配色として聞いた方法を試したものですが、実際には広く見える効果以上に「自分の好きな部屋を作れた」という満足感が大きかったです。
全面に高価な壁紙を使う必要はありません。中古住宅を買ったものの前の住人の雰囲気が残っていると感じるなら、予算内でクロスを変えるだけでも、我が家感は大きく変わると思います。
床コーティングは家具を入れる前に施工した
内覧時、床には前の所有者が飼っていた犬の爪傷がありました。建具やキッチンはきれいだった一方、床の傷は中古住宅らしさを感じた部分です。
わが家は、1階・2階のフローリングにシリコンコーティングを施工しました。既存コーティングの状態に応じた下地処理も含まれています。
入居前に施工したため、施工前後を日常生活の中で厳密に比較したわけではありません。それでも現在は、汚れが付きにくく、床の細かな傷も以前ほど気になりません。
床コーティングは、入居後でも施工できます。しかし家具や家電を動かし、施工範囲を空ける手間が発生します。最初から実施する予定があるなら、荷物を入れる前の方が進めやすい工事です。
注意点:床材や既存の塗膜によって適した施工方法は異なります。コーティングを検討するときは、床材との相性、下地処理、保証範囲、滑りやすさを施工会社へ確認した方が安心です。
間仕切りで子ども部屋と妻の書庫を作った
2階には長細い大きな部屋がありました。そこへ間仕切りと引き戸を設置し、子ども部屋と妻の書庫・スペースとして使えるようにしました。
間仕切りの良さは、見た目を新しくするだけではなく、家族の暮らし方に合わせて部屋の役割を増やせることです。子どもの成長や在宅作業、収納量など、購入時点の間取りと実際の生活が合わない場合に効果があります。
一方で、壁を作ると採光、空調、コンセント、照明、出入口の位置も影響を受けます。わが家の第2期工事にも、間仕切りだけでなく引き戸、追加クロス、電気工事などが含まれました。
「壁1枚の値段」だけを見るのではなく、周辺工事まで含めて見積もることが大切です。
リフォーム費用を抑えるためにやったこと
わが家は複数社から見積もりを取りました。ただし、娘の転校と引っ越し期限があり、希望日程に間に合う会社は実質1社でした。
交渉では、相見積もりを取っている事実を伝えたうえで、「その中でも貴社にお願いしたい」と話しました。値段だけを突きつけるのではなく、依頼する意思を示しながら相談した形です。
第2期工事は、当初の見積もりから交渉を経て80万円になりました。ただし、同じ交渉をすれば必ず値引きされるわけではありません。工事内容、繁忙期、材料費、職人の確保状況によって条件は変わります。
費用を整理するときは、次の5点が役立ちました。
- 必須工事と、将来でもよい工事を分ける
- 家具搬入後にやりにくい工事を優先する
- 工事ごとの金額と範囲を確認する
- 相見積もりでは条件を揃える
- 値引き額だけでなく、納期・施工実績・保証も比較する
わが家の優先順位
| 工事 | 判断 | 主な理由 |
|---|---|---|
| クロス張り替え | 実施 | 剥がれへの対応と、我が家感を作る満足度 |
| 床シリコンコーティング | 実施 | 犬の爪傷があり、家具搬入前に施工しやすい |
| 間仕切り | 実施 | 子ども部屋と妻の書庫・スペースを作る |
| キッチン | 見送り | 状態が良く、交換しなくても使えた |
| トイレ2基 | 見送り | 経年は感じるが、入居前の交換は必須ではなかった |
まとめ|中古住宅のリフォームは「全部」より優先順位
中古住宅の入居前リフォームにかかった費用は、合計1,779,605円(約178万円)でした。実施したのは、クロス張り替え、床のシリコンコーティング、間仕切りです。
特に満足度が高かったのはクロスでした。きれいになったこと以上に、前の所有者の家から自分たちの家へ変わったと感じられたからです。
中古住宅では、気になる場所をすべて新しくすると費用が膨らみます。わが家は、状態の良い水回りを残し、入居後では施工しにくい部分と、暮らしや気持ちへの効果が大きい部分を優先しました。
これから中古戸建てを購入するなら、物件価格だけではなく、リフォーム費用も含めて資金計画を組むのがおすすめです。そのうえで、「今やる工事」「壊れてからでよい工事」「やらない工事」の3つに分けると、判断しやすくなります。


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